労働紛争のあっせんには2通りの方法があります。
一つは労働基準監督署からの申し込み、もう一つは社労士会のあっせんになります。
流れとしては、パワハラで内部通報した後、労災申請し、社労士会のあっせんを受けました。
労災認定にはかなりの時間が(半年~1年くらい)かかりますから、その間にあっせんも同時並行でやっておいた方が時間の短縮になります。
今回は、そんな社労士会紛争解決センターでのあっせんの流れを紹介します。
パワハラで訴える⁉社労士あっせんの流れ
それでは、社労士会あっせん相談~解決までの流れを順をおって見ていきましょう。
1.社労士会へTEL
まずは社労士会へ電話で相談します。
正確には、社労士会労働紛争解決センターになります。
上記サイトの電話番号に電話するとお近くの都道府県社会保険労務士会につながります。
この時の電話相談で、あっせんの対象になるかならないかの判断が行われます。
あっせん対象者には郵送で申込書が送られてきます。
2.社労士あっせん申込書
数日後に社労士会から『あっせん手続申立にかかる書類等の送付について』という申請書類が届きます。
申請書の中には、あっせん手続申立書、代理人選任届、代理人名簿、しおりが入っています。
それぞれ説明します。
・あっせん手続申立書には、電話で話した経緯を書きます。
※すでに労災申請している場合は、同じ内容を記載すれば問題ありません。
・代理人選任届と代理人名簿には、社労士に代理を頼むかどうか、社労士に代理を頼む場合は誰にするかの名簿になります。
※自分で申請書が書けない方やうまく話せない方以外は基本的には全て自分1人でできますから、個人的には提出しませんでした。
※ちなみに社労士に代理を依頼した場合はお金(5万~10万程度)がかかります。
・しおりは、あっせんの説明書のようなものになります。
提出書類として最低限必要なものは、あっせん手続申立書↓のみになります。
あっせんの費用は、数千円(1000円~3000円の間くらい)です。
3.社労士あっせん受理通知書
申請書類提出後、約1か月前後くらいで、受理通知書が郵送されてきます。
これで社労士会(解決センター)があっせんを受理してくれたことになります。
同封されている書類で、あっせん期日の指定ができます。
社労士会が指定した日付から候補日を複数選び、自分と会社の都合が良い日時にあっせんが開かれることになります。
あっせん期日は、受理から大体1~2か月後の間になります。
4.社労士あっせん手続期日通知書
社労士会(解決センター)のあっせん手続期日が決まると、郵送で通知書が届きます。
通知書の内容は以下のような感じになっています。
・あっせんの場所は、紛争解決センター。
・あっせん委員は、社労士2名(〇〇さんと△△さん)、弁護士1名(□□さん)
当日持参するモノとして通知書に以下の記載があります。
・印鑑
・紛争内容の資料
5.社労士あっせん当日の内容
あっせん当日は、決められた日時に決められた場所へ行きます。
小さな会議室のようなところに通され、社労士2名と弁護士1名と申立書に書いた内容の確認をします。
次に、その3名の方々が会社側の人間の元へ行き、同じように事情を聞きます。
※会社側の人間は別室にいます。
自分(申立人)は会議室に座ったまま、30分程度待たされます。
この行為を話がまとまるまで繰り返すことになります。
あっせん当日、会社側の人間と一度も会うことはありません。
時間は、大体、3時間程度かかりました。
解決金までの話がまとまると合意書に記入して終わりです。
6.社労士あっせんの解決金
個人的に請求額は100万円でしたが、パワハラでの解決金は30万円でした。
裁判をしても大体この程度という相場だろうと思います。
このあたりの金額は会社側も一切変更しなかったので、事前に調べてきて決め打ちしてきたように思います。
裁判をしても同じ程度の金額なら、これで納得するしかありません。
まとめ
今回は、社労士会紛争解決センターのあっせんの流れをまとめてみました。
冒頭に書いたようにあっせんには、労働基準監督署と社労士会との2つがあります。
個人的に社労士会を選んだ理由は、労災申請をしていた為になります。
同じ機関に同じようなことを訴えるより、違う機関に訴えた方がいいのではないかと思ったからです。
残念ながら労災は却下される結果となりました。
ただ少なからず会社が非を認めて解決金を支払ってくれたことは、これからの人生の自信につながりました。労災認定は難しい面がありますから、少しでも会社側に反省を促し非を認めてもらうために社労士会のあっせんはおススメです。
退職したいけど出来ない方は退職代行サービス『即ヤメ』をご利用ください。会社や上司に連絡せずに退職することができます。